寒くなってくると、ふと思い出す。
初恋の話。
今日はそんな甘酸っぱくハートフルなお話を書いてみようと思います。
かなり照れくさいので、スルー推奨でお願いします( ´,_ゝ`)イ ヒ
この記事は個人を特定できる恐れを多分に含んでいます。もし、私が誰かわかってもそっとしておいてください。
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僕が大好きだった彼女のこと
転校生
出会いは小学校4年生。
彼女は突然転校してきた。あ、転校生はいつも突然か。
隣の席に座った気がするけど、どうなんだろう?実はあんまり覚えていない。
僕の第一印象は『よく笑う女の子』。
友人の女の子が「近所に引っ越してきたんだよ」って言ってた。でも、「ふーん」としか思ってなかった。
「好きなタイプなんじゃない?」って聞かれても「絶対違う。好きになることはないよ。」そう答えたのは今でもハッキリと覚えてる。
小学校5年生になり、また同じクラスだった。
相変わらず『よく笑う女の子』。
ただ、少しだけ彼女と話すときはドキドキしていた。
いつの間にか好きになっていた。
初恋だった。
彼女を好きになった
気がつけば彼女のことをどんどん好きになっていった。
彼女が好きだという歌手の歌を聴き、彼女が好きだというラジオを聞き、少しでも彼女のことを知ろうとした。
当時はカセットテープだった。
彼女の好きな歌手のCDをダビングしてもらい、必死で聴いた。
テープの曲を1曲目から全部覚えた。
ラジオで新曲が発表されたときはテープにダビングして渡したり。
とにかく接点が欲しかったんだと思う。
多分、僕が彼女を好きなことはばれていたと思う。
周りのみんなに。もちろん彼女にも。
数人で一緒に遊びにも行った。
みんなで自転車を漕いで運動公園に行ったとき、プラネタリウムを見るって言ったのに、なんでだろ?
2人だけ入らなかった。
何を話したかは覚えてないけど、私服の君と話している時間はあっという間で、めちゃくちゃ照れくさかった。
初めての告白
小学校6年生。
卒業する前に、僕は彼女に告白をした。
「返事は待って欲しい」
そう言われて、僕たちは中学生になった。
中学生
小学生のころは2クラスだったけど、中学生に上がったらクラスが一気に増えた。
僕と彼女は違うクラスになってしまった。
クラスは違ったけど、休み時間になるといつも廊下で話をしていた。
あれ?いつもどっちから声かけてたんだろう?
僕が彼女を待っていた気もする。彼女がクラスの男子と話してる姿を見て嫉妬もしてた。
もちろんそんなことは言わないし、素振りも見せたつもりはないけど。
廊下で話す2人は割と学校では有名人だったみたい。
後から先輩に「あー、あの2人かー。」なんて言われたりもした。
部活動
そうそう、僕は彼女と同じ部活を選んだ。
小学校が一緒だった人たちにはきっと彼女目当てで部活を選んだことがばれていたと思う。
でも気にならなかったし、彼女と話す時間が増えて嬉しかった。
そういうえば、彼女はピアノを習っていた。
ある日、習い事で帰る彼女と一緒に帰るために、僕は病気になった。
そう、仮病。
彼女と並んで自転車を押して歩いた。
たわいも無い話をしながら、彼女の家に近付くにつれて、もっと彼女の家が遠かったらいいのに。そう思っていた。
進路の話
あれは中学校2年のときだったと思う。
彼女と進路の話をしてた。
「高校どこに行くの?」
彼女と同じ高校に行こうと思っていた。
「悩める人はいいね」
僕はテストは出来たから、正直どこでも行けた。
彼女は社会が得意だった。でもそれ以外は僕の方がだいたいいつも勝ってた。
ん?嫌味?
そのときはそう思ってた。
2回目の告白
彼女が転校する。
誰から聞いたんだろう?母親だった気がする。
うちの母親がなんで彼女の母親と仲良かったか、今でもわからないけど、母親同士は割りと仲良しだったみたいで、引っ越すんだって話も事前に聞いていた。
マンガみたいだよね。転校するって内緒にしてんの。
みんなにはギリギリまで言わないでって先生にも言ってたらしい。
転校するっていう2日前ぐらいだったかな?
僕は彼女に電話した。
当時は携帯なんて持ってないから、家の電話。
おばあちゃんの家だったかな?
家族が出たらやだなぁって思いながら電話をかけた。
そして僕は2回目の告白をした。
彼女の旅立ち
彼女の転校先っていうのが、けっこう遠くて。
イギリス。
それが彼女の転校先。
遠いよ。
会いに行きたくても行けないよ。
パスポートいるんだよ。
電車じゃたどり着けないんだよ。
彼女が飛行機に乗る日。
その日は地区のお祭りだった。
僕は一人部屋で泣いてた。
彼女からの手紙
数日後、家に手紙が届いた。
宛名には見慣れた丸文字が書かれていた。
彼女からだった。
「私も好きだよ。でも、もう遅いかな。」
なんで見送りに行かなかったんだろう。
手紙は日本で投函されていた。
もし、僕が見送りに行っていたら。
部屋でヒロイズムに浸って泣いてなんかいないで、ちょっと勇気を出していたら。
そう思ったら、また涙が流れてた。
彼女のいない日々の始まり
男子校への進学
彼女はいつか帰ってくる。
約束したわけでもないし、2回ほど出した手紙の返事はもらえなかったけど、勝手にそう信じてた。
こういっちゃなんだけど、中学のときはちょっとだけモテた。
彼女が転校した途端、3人ぐらい告白してきたし。
全部断ってた。彼女が好きだから。
でも、今思えば完全に自惚れで自信過剰もいいところなんだけど、この先高校に入っても想い続けられるだろうか?って思うとちょっと不安だった。
このペースで告白されたら流されるかもしれない。
僕の選んだ選択肢は男子校への進学だった。
アルバイト
高校は帰宅部だった。
3年生のとき、アルバイトを始めた。
駅前のローソン。
学校が終わってからだから17時ぐらいから22時。
早いときは21時だったかな。
そう、確かその日は21時で上がりの日だった。
家に帰ると、見慣れない車が停まってた。
こんな時間に誰だろ?と思いながら家に入ると、見たことのあるおばさん。
彼女の母親だった。
数年ぶりの再会
彼女はいなかった。
近くの本屋で立ち読みしてるらしい。
迎えに行ってきて、と。
久しぶりに会った彼女は何も変わってなかった。
あの頃のように笑い、何事もなかったように、たわいもない話をしてた。
本屋からうちまでは歩いて15分ぐらい。
数年ぶりの会話だっていうのに、もっと時間をくれたっていいのに。15分なんてあっという間だった。
手紙のことは聞けなかった。
僕が出した手紙のことも、彼女からもらった告白の返事のことも。
3度目の告白
あれから僕は彼女に会っていない。
きっと今頃は結婚し、子供を産み、素敵なお母さんになっているんだと思う。
僕も結婚したよ。
それでも、君のことを忘れたことはない。
実は結婚するまで、結構夢にも出てきてたんだ。
いつも君は変わらず笑ってた。
そしていつも僕は告白してた。
返事を聞こうとすると夢から覚めちゃうんだけどさ。
思い出は美化される。
悪い思い出は忘れ、いい思い出はより美しく。
それでも僕が君と出会ったことは変わらない事実。
いつかまた会える。
僕はそう信じてる。
まとめ
だいぶ恥ずかしいってかポエマーですね。
多分これ知り合いが見たら100%特定される気がします。
冒頭にも書きましたが、私が誰かわかってもそっとしといてください。
あ、でも彼女本人からの連絡はいつでもウェルカムですよ( ´,_ゝ`)イ ヒ