2014年12月に第47回衆議院議員総選挙が行われました。その際に少しだけ白紙投票や投票しないという選択肢について触れました。
あれから2年が経ち、2016年7月10日に第24回参議院議員通常選挙が行われます。
この2年の間に法律が変わり、選挙権を持つ有権者の年齢を20歳から18歳に引き下げられました。つまり、今18歳~21歳の方は今回の選挙で初めて投票する機会を得たことになります。
初めての選挙です。しっかりと自分の目で見、耳で聞き、頭で考えて、投票してもらいたいと思い、老婆心ながら少しだけお節介を焼かせてください。
今回もあくまで私個人の考えです。特定の政党を支持・批判するつもりはありません。また、この記事に関してコメントやSNSで意見を求められても対応するつもりはありません。あらかじめご了承ください。
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もくじ
選挙って何?
そもそも選挙って何?ってお話しなんですが、簡単に言えば、自分たちの代表者を選ぶとういことです。
今回行われる参議院議員通常選挙(以下、参院選)は、参議院という職場で議論する議員さんを選ぶ選挙です。
で、ここでよく勘違いされることが
「投票は義務だから絶対行かなきゃいけない!」
ため息が出ますね。
あなたたちが今回手に入れたのは投票権という権利です。義務じゃないです。あくまでも投票するかどうかは自分の意志で決めることができます。
変な大人に騙されちゃダメですよ。
参院選とか衆院選って何?
日本は二院制という制度がとられてまして、参議院と衆議院の2つによって構成されています。
2014年に行われたのが衆議院議員総選挙(以下、衆院選)で、今回行われるのは参院選です。
衆院と参院でそれぞれいくつか違いはありますが、
- 衆院の任期は4年。途中で解散する場合もあり。
- 参院の任期は6年。解散はないけど、3年に1回半分ずつ交代(選挙)する。
- 参院は衆院で決まったことが間違ってないか改めて審議する。
- でも参院で間違ってるんじゃね?って言っても、再度衆院に戻って可決されれば通っちゃう。
他にも内閣不信任案を出せるのはこっち、とかいろいろありますが、これ覚えておけば大丈夫でしょう。
今回の選挙は参院選です。したがって任期途中での解散はありません。あなたの選んだ人がやっぱり間違ってた!ってなっても、6年間は辞めてくれません。その間、私たちの納める税金(18歳だと消費税ぐらいかもしれないけど)で彼らを養うことになります。ね、しっかり選ばないと危険でしょ?
どうやって選べばいいの?
今回の選挙は参院選なので、中選挙区制と比例代表制の2つがあります。
中選挙区制
各都道府県によって当選者数は違うものの、都道府県の代表者個人を選ぶ方式です。
例えば、大阪から出ている「あめ たまお」氏の名前を書く。という感じ。
衆院選の場合はこれが小選挙区になって、大阪だと大阪5区とか都道府県をさらに細かく分けた小選挙区で争います。
比例代表制
参院選の比例代表はちょっと変わっていて、
- 名簿に載ってる個人名を書く
- 自分が支持する政党名を書く
の2種類から選べます。
衆院選の場合、政党名しか書くことができず、リストの上の人から当選していくって方式なんですけど、参院選だとリストの真ん中にいても、票さえ集めることが出来れば飛び級で当選しますw
あと、衆院選だと地域ごとに比例代表制をやってるので「比例代表○○ブロック」なんて言われ方をしますが、参院選の比例は全国統一リストを使用します。
支持する人がいないから投票に行かないってアリ?
しっかり考えたけど、どうしても自分の考えと同じ人はいない…。十分考えられます。というかほとんどの人がそうだと思います。完全に自分と同じ考えの人なんていないんですよ。
でもだからといって投票に行かないというのはどうでしょうか?
選挙では投票率というものが存在します。有権者(18歳以上の男女)のうち、どれぐらいの人が投票したかという割合です。投票に行かないことで投票率を下げることができます。
現在、衆院選・参院選とも最低投票率の規定はありません。投票率がたとえ1%だろうとも、選挙は成立します。そのため、「投票しない=選挙が無効になる」ということは100%あり得ません。
浮動票と固定票
今回の選挙で各政党は今まで選挙権のなかった18歳~19歳の若者たちに注目しています。どこにいれるか予測がつかない人たちの持つ票を「浮動票」と呼ぶんですが、みなさんはこの浮動票にあたります。
例えば某宗教団体に入っている人はその宗教団体が母体の政党に入れるでしょう。学校職員の労組に入っている人はそこの支持団体に入れるでしょう。
ですが、学生であるみなさんがどこを支持するかはわかりません。日教組が変な動きをしていなければ、自分で決めることができるはずです。
この浮動票は固定票を多く持つ政党からすると不安材料なんですよね。だって対抗している政党に票が入っちゃうかもしれないから。なので、建前では「選挙に行きましょう!」と言うものの、実は若者には選挙に来てほしくないっていうのが本音の政党も存在するんです。
白紙投票って聞いたことあるけど何?
白紙投票とはその名の通り、何も書かずに投票することですね。
「ん?それって意味あるの?」
と、気付いた方はかなり鋭い感性を持っています。グッジョブです。
あくまでも私の考えですが、意味はありません。ただの無効票です。
以前白紙投票の記事にも書いたんですが、投票に行かない(投票権の放棄)よりはマシだという声もあります。
投票に行かない場合は、「支持する人がいない・政党がない」から行かないのか、単に面倒だから行かないのか、外からはわかりません。雨が降ってたから行かないって人と十把一絡げです。
白紙投票であれば何か変わるかもしれないという気持ちはわからないではないんですが、恐らく変わることはありません。今回の選挙演説を軽く聞いた感じでは変わってきたなと感じることはありませんでしたから。
白紙投票については過去記事の方が詳しく書いているので、ぜひ一度目を通してみてください。
支持政党なしに潜む罠
今回最も怖いのはこれです。
どうしても支持する政党が見つからない。だから「支持政党なし」とか「支持なし」と書く。
いるんですよ。
「支持政党なし」っていう政党が。
つまり、支持なしって書くと、この政党に1票を投じたことになります。白紙のつもりで、抗議のつもりで書いた1票が、支持政党なしって政党に入っちゃいます。
今まで特定の政党を表立って批判したことはないんですが、ここはダメです。あり得ません。
まず、名前が卑怯です。間違いを誘発するような名前で当選して嬉しいんでしょうか?嬉しいんでしょうね。お金が動くから。
次にこの政党は政策がありません。
法案の賛否をWebサイトで受け付けてその通りに票を入れてくれるそうです。
ガキの使いか。
いや、仮にも政治家になろうという人たちなんですよね。政治家の仕事ってそれだけですか?○○という法案は本当に通しても大丈夫なのか、代案は作れないのか、今国に必要なことは何なのか。これを考えるのが政治家の仕事じゃないんですか?
というわけで、初めて批判をさせてもらいました。別に同意も反意もいりません。
選び方まとめ
まず、自分の住んでいる都道府県で誰がどの方式で出ているかを把握しましょう。
選挙区制と比例代表制で誰が出ているか確認したら、あとは街頭演説を聞くなり、公式サイトを見るなりして自分で決めてください。
政党から選んでもいいし、イケメンだから~とか、そんなんでも別にいいんじゃないですかね?握手したからって理由で決める人もいますし。
ちゃんと自分で考えて選んだなら、面倒だからと投票に行かないくせに文句だけはしっかり言うクズの数万倍はマシです。
思っていたより長くなってしまいましたが、一人でも多くの人が自分には関係ないと思わずに選挙に参加してもらえたらと願っています。